高感度心筋トロポニンアッセイの基準値問題は深刻
Myocardial Injury Thresholds for 4 High-Sensitivity Troponin Assays in U.S. Adults
背景
高感度心筋トロポニン(hs-cTn)は、心筋損傷の中心指標となっているにも関わらず、アッセイ間に基準値の不一致がある。
アイルランドUniversity of GalwayのMcEvoyらは、1999〜2004年米NHANES調査に参加した成人12,545名を対象とて、cTnTをRocheアッセイで、cTnI をAbbott・Siemens・Orthoアッセイで測定し、各測定法の99パーセンタイル上限参照閾値(URL)を比較した。
結論
RocheのcTnTの 99パーセンタイルURL(19ng/L)は、メーカー報告と一致した。他方、cTnIのURLは、Abbott が13 ng/L(メーカー報告 28 ng/L)、Orthoが5 ng/L (メーカー報告 11 ng/L)、Siemensが37 ng/L(メーカー報告 46.5 ng/L)であった。URLには性別による有意差があり、人種・民族による差はなかった。さらに、4つのhs-cTnアッセイすべての99パーセンタイルURLは、60歳以上の健常成人が40歳未満の健常成人より有意に高かった。
評価
この問題に関する現在の懸念を明確に裏書するデータで、世界的な再定義の議論のベースとなる。上限基準値の性差設定に関してはすでに推奨が出されているが、年齢別基準をも導入するかどうかは大きな問題である


