ヴィーガン食で心血管疾患を予防:系統的レビュー
Vegetarian or vegan diets and blood lipids: a meta-analysis of randomized trials
背景
プラントベースのヴィーガン食が欧米で広く選好されている。
デンマーク Copenhagen University HospitalのFrikke-Schmidtらは、1980年〜2022年10月に発表された、ベジタリアン・ヴィーガン食の総コレステロール(TC)・LDL-C・TG・APOB値に与える影響を混合食と比較した30件のRCT を対象とする系統的レビュー・メタ解析を行った。
結論
混合食グループと比べてベジタリアン・ヴィーガン食は血中TC(−0.34 mmol/L)・LDL-C(−0.30 mmol/L)・APOB(−12.92 mg/dL)の低下と関連した。効果サイズは、年齢・居住地・研究期間・健康状態・食事内容・介入内容・研究デザインに関わらず同様だった。TG値には有意差はなかった。
評価
ウィーガン食は選好者が多いが、完全菜食では鉄・ヨウ素・ビタミンB12・ビタミンD等が不足する。また、バイオマーカーへの効果証明は十分でなく、心血管疾患罹患率や生存率をアウトカムとした地中海食との直接比較が期待される。