心筋症関連MYBPC3Δ25bpバリアントに臨床化関連D389Vバリアントを同定
Association of Cardiomyopathy With MYBPC3 D389V and MYBPC3Δ25bpIntronic Deletion in South Asian Descendants
背景
ミオシン結合タンパクCのMYBPC3Δ25bp変異は南アジア系人の4%に発生し心筋症に関連するとみられているが、変異が表現型化する機序の詳細は明らかではない。University of CincinnatiのViswanathanらは、米国在住南アジア人を対象にMYBPC3Δ25bp関連遺伝子の次世代シーケンス解析を行い、臨床的心筋症発現に関与するさらなる遺伝子要因の存在可能性を検討した(n=2,401)。
結論
米国在住南アジア人におけるMYBPC3Δ25bpキャリア頻度は6%で、キャリアではTTNミスセンス変異がより高頻度であった。さらに、キャリアの9.6%が新規MYBPC3変異D389Vを有していた。D389V家系の研究によれば、同バリアントはMYBPC3Δ25bpと同アレル上タンデムで、またMYBPC3Δ25bpの存在下でのみ見られた。MYBPC3Δ25bp/D389V保有者は左室機能亢進を示し、その幹細胞由来心筋細胞はCa2+応答異常と肥大を示した。
評価
肥大型心筋症に関連するとみられる遺伝子は多いが MYBPC3Δ25bpは地域性が特異である。国際的共同研究により、臨床的表現型に直結しうる新たなサブバリアントを同定した。


