医療用大麻への期待は過大?:緩和ケアへの追加で症状軽減せず
Phase IIb Randomized, Placebo-Controlled, Dose-Escalating, Double-Blind Study of Cannabidiol Oil for the Relief of Symptoms in Advanced Cancer (MedCan1-CBD)
背景
諸外国で医療用大麻の合法化が進んでおり、その有用性を示唆する研究も現れているものの、非常に限定的である。
オーストラリアMater Health ServicesのHardyらは、エドモントン症状評価システム(ESAS)で10/90以上の進行した成人がん患者を、1日1回から3回のカンナビジオール(CBD)オイルまたは対照プラセボへと割り付け、ESASのTotal Symptom Distress Scoresで評価された奏効をもたらすか検証する、第2相ランダム化比較試験を実施した(n=144)。
結論
ベースラインから14日目までのTSDSの粗変化量は、プラセボ群で−6.2、CBD群で−3.0で有意差はなかった。奏効(TSDSの6以上の減少)率は各58.7%・44.8%で、こちらも差はなかった。ESASの全項目で、経時的な改善がみられた。CBDの用量は1日当たり中央値400 mgであり、オピオイドの使用量と相関していなかった。QOL・抑うつ・不安についてもCBDの効果は認められなかった。有害事象については、CBD群で呼吸困難感が多くみられた以外、差はなかった。
評価
CBDオイルは、緩和ケア段階のがん患者に対して効果を示さなかった。欧米では医療用大麻への社会的期待が加熱しているが、質の高いRCTは少なく(https://doi.org/10.1016/j.jpainsymman.2022.06.002)、腰を据えた検証が求められている。


