進行皮膚T細胞リンパ腫への同種移植でPFS改善:CUTALLO研究
Allogeneic transplantation in advanced cutaneous T-cell lymphomas (CUTALLO): a propensity score matched controlled prospective study
背景
進行した皮膚T細胞リンパ腫(CTCL)は通常難治性で、予後も不良だが、同種移植により改善する可能性が示唆されている。
フランスSaint-Louis Hospitalのde Massonらは、30施設の進行CTCL患者を、血縁ドナーがいる場合には同種造血幹細胞移植(HSCT)に、いない場合はそれ以外の治療へと割り付け、同種移植の効果を検討する前向症例対照研究を実施した(n=99)。
結論
無増悪生存期間(中央値)は同種移植群で9.0ヵ月、非移植群で3.0ヵ月であった(ハザード比 0.38)。同種移植群の78%、非移植群の67%に重篤有害事象が発生し、移植片対宿主病以外で最も一般的であったのは感染症であった(各群59%、44%)。
評価
CTCLに対するHSCTは、無増悪生存期間の有意な延長と関連した。一部患者では長期の寛解をもたらすことが示唆され、有望な治療選択肢となる。今後、早い段階での移植の意義も検討される必要がある。

