バーチャルケアチームがHFrEFのGDMTを最適化する:IMPLEMENT-HF
Virtual Care Team Guided Management of Patients With Heart Failure During Hospitalization
背景
アメリカの主要病院でバーチャルケアの実装が進んでいる。
Brigham and Women‘s HospitalのVaduganathanら(IMPLEMENT-HF)は、252病院のHFrEF(LVEF<40%)入院患者管理におけるGDMTの最適化のためのバーチャルケアチームガイド戦略の安全性と有効性を評価する多施設共同RCTを行った(対照:通常ケア)。バーチャルケアチーム群では、担当医は医師・薬剤師チームからGDMT最適化のための提案を受けた。一次有効性アウトカムは、GDMT最適化スコアの院内変化である。安全性アウトカムは、独立臨床イベント委員会によって判定された。
結論
バーチャルケアチームガイド戦略の一次アウトカム効果を認めた(GDMT最適化スコアの調整後差:+1.2)。GDMTの入院中新規開始・および純強化がバーチャルケアチーム群で高く、介入必要数(NNI)は5件であった。他方、バーチャルケアチーム群の21%、通常ケア群の28%で1つ以上の有害事象が生じた。急性腎障害・徐脈・低血圧・高カリウム血症・在院日数に群間差はなかった。
評価
バーチャルチームケアは、ケアチームによる患者のリモートモニタリングとオンライン協働を採り入れるシステムであり、この研究では特に薬剤最適化にフォーカスしている。難しいことが広汎に知られてきたGDMTの実装への有用性を初めて示した。