伝統的漢方、血必浄注射液が敗血症死亡率を改善する:EXIT-SEP試験
Effect of an Herbal-Based Injection on 28-Day Mortality in Patients With Sepsis: The EXIT-SEP Randomized Clinical Trial
背景
XueBiJing(血必浄)は紅花・赤芍・川芎・丹参・当帰を配合した伝統的漢方薬で、中国ではXBJ注射液が敗血症・多臓器不全の治療について認可を受けており、最近では新型コロナウイルスの治療ガイドラインにも記述された。
中国Southeast UniversityのLiuらは、同国45施設ICUの、発症48時間以内の敗血症患者をXBJ注射液またはプラセボ(いずれも12時間おき5日間)へと割り付け、28日死亡率への効果を検証するランダム化比較試験EXIT-SEPを実施した(n=1,817)。
結論
28日死亡率はXBJ群で18.8%、プラセボ群で26.1%と、XBJ群で有意に低下した。有害事象発生率はXBJ群22.9%、プラセボ群25.3%であった。
評価
重症市中肺炎でのRCT(https://doi.org/10.1097/CCM.0000000000003842)に続いて、敗血症でも死亡率低下効果を実証した。問題はこのRCTが中国のみで実施された点で、他国の臨床セッティングでも同様の効果を示しうるかは未知数である。