FLT3-ITD変異急性骨髄性白血病にキザルチニブを追加する:QuANTUM-First試験
Quizartinib plus chemotherapy in newly diagnosed patients with FLT3-internal-tandem-duplication-positive acute myeloid leukaemia (QuANTUM-First): a randomised, double-blind, placebo-controlled, phase 3 trial
背景
FLT3-ITD変異は、急性骨髄性白血病(AML)の予後不良因子であると同時に、治療標的として有効とみられており、すでに複数のFLT3阻害薬が登場している。
アメリカDuke Cancer InstituteのErbaらは、世界26ヵ国193施設の新規に診断されたFLT3-ITD陽性AML患者を対象として、導入・地固化学療法に加え、キザルチニブまたはプラセボを最長3年間併用する第3相ランダム化比較試験QuANTUM-Firstを実施した(n=539)。
結論
全生存期間(中央値)は、キザルチニブ群31.9ヵ月、プラセボ群15.1ヵ月であった(ハザード比 0.78)。有害事象発生率はキザルチニブ群100%、プラセボ群99%で、グレード3以上の有害事象についてもそれぞれ92%、90%で発生した。
評価
日本発の第二世代FLT3阻害薬で、再発・難治例を対象に既に国内承認を受けている。この多国籍RCTにおいて、AMLの一次治療でも選択肢となりうることを実証した。


