HeartMateは磁気浮上型HeartMate 3に進化する
Two-Year Outcomes with a Magnetically Levitated Cardiac Pump in Heart Failure
背景
補助人工心臓は小型化・連続流型化が進んでいる。Harvard Medical SchoolのMehraら (MOMENTUM 3)は、進行心不全患者366名を対象として、磁気浮上型遠心連続流ポンプ(HeartMate 3)と機械的ベアリング軸流連続流ポンプ(HeartMate II)を比較するRCTを行った。一次エンドポイントは、2年間の重症脳卒中なし生存、またはデバイス不全による手術なし生存である。
結論
一次エンドポイントで遠心ポンプの優位性を認めた(絶対差19.2%、HR:0.46)。これは主として遠心ポンプ群でポンプ誤動作による再手術が顕著に少ないことによっており(3例 vs. 30例)、死亡・重症脳卒中の発生は両群で同等だった。ただし、全脳卒中は遠心ポンプ群が少なかった(HR:0.47)。
評価
同試験はすでに6ヶ月結果で同様な結果を示しており(http://www.nejm.org/doi/full/10.1056/NEJMoa1610426)、FDA承認済である。この2年結果により優位性を確実にし、LVADの新しいスタンダードとなった。