HeartMateは磁気浮上型HeartMate 3に進化する
Two-Year Outcomes with a Magnetically Levitated Cardiac Pump in Heart Failure

カテゴリー
循環器
ジャーナル名
The New England Journal of Medicine
年月
March 2018
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開始ページ
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背景

補助人工心臓は小型化・連続流型化が進んでいる。Harvard Medical SchoolのMehraら (MOMENTUM 3)は、進行心不全患者366名を対象として、磁気浮上型遠心連続流ポンプ(HeartMate 3)と機械的ベアリング軸流連続流ポンプ(HeartMate II)を比較するRCTを行った。一次エンドポイントは、2年間の重症脳卒中なし生存、またはデバイス不全による手術なし生存である。

結論

一次エンドポイントで遠心ポンプの優位性を認めた(絶対差19.2%、HR:0.46)。これは主として遠心ポンプ群でポンプ誤動作による再手術が顕著に少ないことによっており(3例 vs. 30例)、死亡・重症脳卒中の発生は両群で同等だった。ただし、全脳卒中は遠心ポンプ群が少なかった(HR:0.47)。

評価

同試験はすでに6ヶ月結果で同様な結果を示しており(http://www.nejm.org/doi/full/10.1056/NEJMoa1610426)、FDA承認済である。この2年結果により優位性を確実にし、LVADの新しいスタンダードとなった。

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(制作協力:Silex 知の文献サービス

取り上げる主なジャーナル(循環器)

Journal of the American College of Cardiology(JACC)、Lancet、The New England Journal of Medicine(NEJM)、American Heart Journal (AHJ)、Circulation、The Journal of the American Medical Association(JAMA)