血中FGF23濃度と冠性心疾患リスクの関連は確実
Association of Fibroblast Growth Factor 23 With Risk of Incident Coronary Heart Disease in Community-Living Adults
背景
循環FGF23濃度が心血管疾患イベントと関連するという仮説が強まっている。 University of AlabamaのPanwarらは、前向REGARDSコホート研究により、血漿FGF23濃度と冠性心疾患(CHD)発症との関連、およびこの関連と人種・性別・CKDとの関係を検討した(n=22,127[平均年齢64.3歳])。
結論
加齢・腎機能低下・女性は、ベースラインFGF23濃度上昇と関連していた。CHDリスク因子および腎機能に関する調整後、FGF23濃度とCHDリスクの関連を確認した(HR:2.15)。この関連の規模と強さは性別によって異なったが、女性におけるホルモン療法の調整および性別特異的FGF23により差異は消失した。
評価
この関連に関しては不一致があったが、結論を肯定的な方向へ大きく傾けた。関連機序の解明と臨床応用が問題となった。

