胸部鈍的外傷でのNEXUS ChestルールにeFASTを加えても精度は向上せず
Effect of the Extended Focused Assessment With Sonography for Trauma on the Screening Performance of the National Emergency X-Radiography Utilization Study Chest Decision Instrument
背景
胸部鈍的外傷における画像検査のための臨床意思決定ルール、National Emergency X-Radiography Utilization Study(NEXUS)Chestには、超音波検査の所見は項目として含まれていないが、これを加えることでパフォーマンスを向上させることはできるか?
アメリカUniversity of California, San FranciscoのGradeらは、2011年から2014年にかけてのレベル1外傷センター8施設の前向データを二次解析し、NEXUS Chestにextended Focused Assessment with Sonography in Trauma(eFAST)を追加した場合、胸部X線をeFASTによって代替した場合のパフォーマンスを比較した(n=1,957)。
結論
患者の31.9%が胸部鈍的外傷を有し、6.4%が重大majorな外傷であった。eFAST追加ルールは、重大外傷(感度0.98, 特異度0.28)についても、すべての外傷(感度0.97, 特異度0.21)についてもNEXUS Chestルールと差がなかった。また、eFAST代替ルールは、重大外傷についての感度はCXRによるNEXUS Chestルールと差がなかったものの(感度0.93, 特異度0.31)、すべての外傷については感度が低下した(0.93 vs. 0.97)。
評価
期待に反してeFASTの追加は、NEXUS Chestルールのパフォーマンスを改善せず、CXRの超音波検査による代替は、むしろルールのパフォーマンスを悪化させた。胸部鈍的外傷の初期評価においては、超音波検査の役割は限定的とみられる。


