CLTIに革新的経カテーテル深部静脈動脈化手法を提唱
Transcatheter Arterialization of Deep Veins in Chronic Limb-Threatening Ischemia
背景
慢性高度下肢虚血(CLTI)に革新的アプローチが考案された。経カテーテル深部静脈動脈化(TADV)で、経皮的に動静脈を接合し、静脈系を利用して虚血肢に酸素化血を供給する。
アメリカUniversity Hospitals Harrington Heart and Vascular InstituteのShishehbor ら(PROMISE II)は、難治性潰瘍を有し、外科的血行再建術/血管内血行再建術の不可能な患者105名(年齢中央値70歳)を対象として、同技法のの効果を評価する前向単群多施設共同試験を行った。複合一次エンドポイントは、6ヵ月時点での切断回避生存率である。
結論
TADVの一次エンドポイント達成率は66.1%で、達成目標54%を上回る事後確率は0.993であり、事前規定閾値0.977を上回った。デバイス関連有害事象は報告されなかった。
評価
径静脈路を創設して動脈血を下肢に送達する、という斬新な手法である。ニ方向手技であり、高難度とみられる。現在の適応はCLTI患者の20%以下と想定されるが、追試による確認により第三の手法となる可能性がある。


