BRAFV600変異進行メラノーマではニボルマブ+イピリムマブが先、ダブラフェニブ+トラメチニブが後:DREAMseq試験
Combination Dabrafenib and Trametinib Versus Combination Nivolumab and Ipilimumab for Patients With Advanced BRAF-Mutant Melanoma: The DREAMseq Trial-ECOG-ACRIN EA6134
背景
PD-1阻害+CTLA-4阻害、BRAF阻害+MEK阻害の組み合わせは、いずれも遠隔転移を有するBRAFV600変異悪性黒色腫に対して効果を示しているが、どちらの併用治療を先に行うべきかという問題に答える確固たるデータは欠けている。
アメリカGeorgetown Lombardi Comprehensive Cancer CenterのAtkinsらは、治療歴のない遠隔転移を有するBRAFV600変異悪性黒色腫患者を、ニボルマブ+イピリムマブ併用療法(A群)またはダブラフェニブ+トラメチニブ併用療法(B群)へと割り付け、病勢進行後に代替治療(ステップ2)として、ダブラフェニブ+トラメチニブ併用療法(C群)またはニボルマブ+イピリムマブ併用療法(D群)を行う第3相ランダム化比較試験DREAMseq(EA6134)を実施した(n=265)。
結論
73名がステップ2に進み、27名がC群、46名がD群の治療を受けた。エンドポイント達成により、試験は早期終結された。A群割り付け患者の2年生存率は71.8%、B群割り付け患者では51.5%であった。ステップ1の無増悪生存期間はA群で優った。客観的奏功率はA群46.0%、B群43.0%、C群47.8%、D群29.6%であった。奏功持続期間はA群で中央値未達、B群では12.7ヵ月であった。
評価
アメリカのデータでは、大半の患者がファーストライン治療としてBRAF/MEK阻害療法を受けるとされているが、本試験の結果は、ニボルマブ+イピリムマブ先行が至適な治療シークエンスであることを示唆した。ただ、最初の1年間は、B群の生存曲線がA群の上にあることから、BRAF/MEK阻害の先行が適した患者もいる可能性がある。