30%の緑化で欧州の夏季死亡を1.84%減らせる：ISGlobal

Cooling cities through urban green infrastructure: a health impact assessment of European cities

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背景

ヒートアイランド現象（UHIs）による健康被害を都市緑化で低減できるか。
スペインInstitute for Global HealthのNieuwenhuijsenらは、欧州93ヵ国成人を対象として、2015年夏（7月1日〜8月31日）のUHIsによる全原因死亡負荷と、各欧州都市での30%緑化による気温低下で予防し得る死亡負荷を推定するQuantitative Health Impact Assessment（QHIA：定量的健康影響評価）を行った。

結論

UHIによる人口加重平均都市部気温上昇は1.5℃で、UHIによる早期死亡は6,700件と推定された（全夏期死亡の4.33%）。都市部30%の緑化により気温は平均0.4℃低下し、2,644件の死亡が予防可能と推定された（全夏期死亡の1.84%）。

評価

緑化が死亡リスクを下げる、というISGlobalの一連の主張（https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/34627476/）を、夏の欧州の全原因死亡で示した。30%の緑化で夏の早期死亡を40%、夏の全死亡を1.84%減らせるという計算は、コスト便益分析を正当化する。