切除可能メラノーマへのペムブロリズマブ療法を術前にも行う:SWOG S1801試験
Neoadjuvant-Adjuvant or Adjuvant-Only Pembrolizumab in Advanced Melanoma
背景
ペムブロリズマブは切除可能な悪性黒色腫に対する術後補助療法として有効性を示しているが、術前からの投与はペムブロリズマブの効果を増強しうるか?
アメリカUniversity of Texas M.D. Anderson Cancer CenterのPatelらは、切除可能なIIIB-IVC期の悪性黒色腫患者を、術前3回・術後15回または術後18回(約1年)のペムブロリズマブ投与を割り付ける第2相ランダム化比較試験S1801を実施した(n=313)。
結論
無イベント生存期間は、術前・術後ペムブロリズマブ群で有意に延長した。2年無イベント生存率は術前・術後群72%、術後のみ群49%であった。グレード3以上の治療関連有害事象は術前・術後群の12%、術後のみ群の14%で発生した。
評価
腫瘍が除去される前に投与を行うことで、より強力な免疫反応、長期の免疫記憶が期待できる。本試験は第2相ながら、メラノーマへの術前治療追加の有効性を示した。有効な集団が絞り込めれば、治療のデエスカレーションも可能になるかもしれない。