一次性僧帽弁逆流の外科的修復は低リスク
Risk of Surgical Mitral Valve Repair for Primary Mitral Regurgitation
背景
一次性僧帽弁逆流(MR)に対する外科的僧帽弁修復術のリスクは。
アメリカWest Virginia UniversityのBadhwarらは、The Society of Thoracic Surgeons Adult Cardiac Surgery Database連続53,462例(2014年7月〜2020年6月)データに基づき、その予測モデルを構築・検証した。
結論
死亡は1.16%、死亡+疾病は8.88%、conversion-to-replacement(CONV)は6.36%で発生し、死亡率はCONV患者が高かった。
イベント発生率の施設症例ボリュームとの相反を確認した。構築された病因・術式特異的死亡率リスクモデルはAUC0.807で、平均死亡リスクは1.16%(中央値 0.55%)であった。65歳未満患者ではリスクは0.5%未満、75歳以上の患者では4人に1人だけが、死亡リスク3%以上と推定された。
評価
この予測ツールはすでに公開されている(https://www.sts.org/resources/risk-calculator-surgical-repair-primary-mitral-regurgitation)。手術の安全性を再認識させるもので、著者らは、この研究がTEER選好に向かっている現在のパースペクティブを変えるかもしれない、としている。.