病院前血漿輸血は外傷性出血の短期死亡率低下と関連
Association of red blood cells and plasma transfusion versus red blood cell transfusion only with survival for treatment of major traumatic hemorrhage in prehospital setting in England: a multicenter study
背景
外傷性出血患者の早期蘇生戦略における、血漿輸血の役割に関心が高まっている。
イギリスQueen Mary University of LondonのTuckerらは、同国の6つのプレホスピタル医療サービスにおいて外傷性出血のために病院前で、NHSBT Blood and Transplantが開発した白血球が除去された赤血球-血漿製剤(RCP)または赤血球+血漿(RBC+P)を受けた患者のデータを前向収集し(2018〜2020年)、2015〜2018年にRBC輸血を受けた患者の後向データも加えて比較検討した(n=909)。
結論
RBC+P群の患者はより年齢が高く、80%が鈍的外傷であった。RCPとRBC+Pは、RBC単独と比較して24時間死亡のオッズが低かった(調整オッズ比 各0.69, 0.60)。この低い死亡オッズは、穿通性外傷患者での効果によるものであった(0.22, 0.39)。ただし、RCPとRBC+Pの30日生存率に、RBCとの差は認められなかった。
評価
本研究では、血漿輸血を受けた外傷性出血患者は、赤血球のみの患者と比較して短期的に生存する確率が高かった。病院前での血漿輸血については、近年複数のランダム化比較試験(PAMPer試験、COMBAT試験など)も行われているが、依然議論が続いている。


