食行動様式の心血管疾患・代謝疾患リスク:フランス研究
Association between eating behaviour and 13-year cardiovascular damages in the initially healthy STANISLAS cohort
背景
食行動様式(EB)と心血管疾患・代謝疾患リスクの関連は。
フランスUniversity of LorraineのGirerdらは、STANISLASコホート1,109名を対象として、この問題を検討する後向コホート研究を行った。感情的摂食(EmE)・抑制的摂食(RE)・外発的摂食等EBをDutch Eating Behavior Questionnaire(DEBQ)を用いて評価し、13年後のメタボリックシンドローム・cfPWV・左室マス・頸動脈IMT・拡張機能障害(DD)の発生との関連を解析した。
結論
成人において EmEはDDリスクの38%増と関連し、ストレスレベルがこの関連の31.9%に介在した。また、EmはcfPWV発生と関連し、外発的食行動はcfPWV低値と関連した。EBMetSに関連はなく、エネルギー摂取はどの関連にも介在しなかった。未成人ではどの関連も観察されなかった。
評価
抑制的食行動が心血管疾患リスクと関連した、などという先行研究もあるが(https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/28774505/、https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/16418762/)、評価の難しい結果である。摂食行動様式とMetSとの関連は弱い、というここでの結論には、近似する日本研究もある(https://jphysiolanthropol.biomedcentral.com/articles/10.1186/s40101-020-00250-w)。