「心不全の場合はフロセミドよりトルセミド」は不成立：TRANSFORM-HF

Effect of Torsemide vs Furosemide After Discharge on All-Cause Mortality in Patients Hospitalized With Heart Failure: The TRANSFORM-HF Randomized Clinical Trial

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背景

心不全患者に対するトラセミドとフロセミドの有用性の差には結論が必要である。
アメリカDuke UniversityのMentzら（TRANSFORM-HF）は、心不全入院した2,859名の患者を対象に、これを検証するRCTを行った。一次アウトカムは、全原因死亡である。

結論

追跡期間中央値17.4ヵ月で、両薬間に一次アウトカム差を認めなかった。全原因入院等二次アウトカムにも差はなく、事前指定サブグループ間差もなかった。

評価

両薬のこの効用に関する最大規模の直接対決試験である。著者らは、フォローアップ中のロス、クロスオーバー、非アドヒアランスが多かった、と留保を付けているが、「心不全の場合はトルセミド」という結論は不可能となった。