非外傷性の急性意識障害でのCTは必要か?:メタ解析
Use of Computed Tomography of the Head in Patients With Acute Atraumatic Altered Mental Status: A Systematic Review and Meta-analysis
背景
急性意識障害患者では頭部CT検査が一般的に行われるが、外傷性、既知の疾患、脳内出血リスク、新規発症せん妄など明確な適応を持たないケースでもオーダーされている実態がある。
アメリカVirginia Tech Carilion School of MedicineのAcharyaらは、システマティックレビューにより、急性意識障害患者における頭部CT実施率と陽性イベント率を評価したランダム化比較試験・観察研究・コホート研究・症例対照研究を特定し、メタアナリシスを実施した。
結論
26件の研究がシステマティックレビューに適格、25件(n=79,201)がメタアナリシスに適格であった。非外傷性の急性意識障害患者における非造影頭部CT実施率は94%であり、陽性イベント率は11%であった。
評価
非外傷性の意識障害を有する患者のほとんどで頭部CTが実施されていたが、これらの患者で陽性イベントが発生する割合は比較的低かった。CT検査運用の適正化が必要で、患者選択を容易にする層別化ツールも求められる。