非外傷性の急性意識障害でのCTは必要か?:メタ解析
Use of Computed Tomography of the Head in Patients With Acute Atraumatic Altered Mental Status: A Systematic Review and Meta-analysis

カテゴリー
救急医療
ジャーナル名
JAMA Network Open
年月
November 2022
5
開始ページ
e2242805

背景

急性意識障害患者では頭部CT検査が一般的に行われるが、外傷性、既知の疾患、脳内出血リスク、新規発症せん妄など明確な適応を持たないケースでもオーダーされている実態がある。
アメリカVirginia Tech Carilion School of MedicineのAcharyaらは、システマティックレビューにより、急性意識障害患者における頭部CT実施率と陽性イベント率を評価したランダム化比較試験・観察研究・コホート研究・症例対照研究を特定し、メタアナリシスを実施した。

結論

26件の研究がシステマティックレビューに適格、25件(n=79,201)がメタアナリシスに適格であった。非外傷性の急性意識障害患者における非造影頭部CT実施率は94%であり、陽性イベント率は11%であった。

評価

非外傷性の意識障害を有する患者のほとんどで頭部CTが実施されていたが、これらの患者で陽性イベントが発生する割合は比較的低かった。CT検査運用の適正化が必要で、患者選択を容易にする層別化ツールも求められる。

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(制作協力:Silex 知の文献サービス

取り上げる主なジャーナル(救急医療)

The Journal of the American Medical Association(JAMA)、Lancet、Critical Care Medicine (Crit Care Med)、The New England Journal of Medicine (NEJM)