KRAS p.G12C変異進行膵がんでsotorasibが抗腫瘍活性:CodeBreaK 100試験
Sotorasib in KRAS p.G12C-Mutated Advanced Pancreatic Cancer
背景
KRAS変異は多くの悪性腫瘍で認められるものの、長らくundruggableな標的とみなされてきたが、sotorasib(AMG 510)がKRAS G12C変異進行肺がんに対して有望性を示した。
アメリカDuke University のStricklerらは、KRAS p.G12C変異を有する進行固形腫瘍・非小細胞肺がん患者を対象とした第1/2相試験CodeBreaK 100において、膵がんに対するsotorasibの安全性・有効性を検討した。
結論
38名全員が進行性膵がんであり、化学療法歴を有した。8名で客観的奏功が認められた(21%)。無増悪生存期間(中央値)は4.0ヵ月、全生存期間(中央値)は6.9ヵ月であった。治療に関連した有害事象は42%で認められ、16%はグレード3であった。
評価
同試験の非小細胞肺がん患者では37.1%に奏効をもたらしたが(https://doi.org/10.1056/NEJMoa2103695)、膵がんでも2割の患者に奏効が認められた。KRAS標的治療の先鋒として期待は高い。