クロルタリドンとヒドロクロロチアジドが初のMACE対決試験:Diuretic Comparison
Chlorthalidone vs. Hydrochlorothiazide for Hypertension-Cardiovascular Events
背景
高血圧治療薬の古典、クロルタリドン(CTD)とヒドロクロロチアジド(HCTZ)は、明確な対決試験がないままHCTZが幾分選好されている。
アメリカMinneapolis VA Health Care SystemのIshaniら(Diuretic Comparison)は、HCTZを常用している65歳以上の同患者13,523名を、HCTZ治療継続群とCTDへの変更群に割り付ける中央値2.4年のプラグマチックRCTを行った。一次アウトカムは、非致死的心筋梗塞・脳卒中・心不全入院・PCI・非癌死亡の複合である。
結論
両薬間に一次アウトカム差を認めなかった。低カリウム血症発生率は、HCTZよりCTDが高かった(6.0% vs. 4.4%)。
評価
なんと、これが両薬最初のMACEにおける対決試験である。結果は「(大)差なし」であり、現在の医師選好的な臨床実践の維持を支持した。