AF発生者の1/3がTRを併発、中等度以上TRの併存で死亡リスクは3倍増する
Incidence and Burden of Tricuspid Regurgitation in Patients With Atrial Fibrillation
背景
心房細動(AF)は、三尖弁逆流(TR)の危険因子である。
アメリカMayo ClinicのSchaffらは、地域医療記録連結システムを用いて新規発症AF成人患者691名を同定して中央値13.3年間追跡し、TRの発生率と生存率への影響を評価した。
結論
AF発生者の33.6%に中等度以上のTRが発生した。10.6%は重大な構造的心疾患を伴わない孤立性TRであった。中等度以上のTRの発現は、死亡リスク増と関連した(HR 2.92)。
評価
AF発生患者の1/3が中等度以上の TRを併発、中等度以上TRの併存患者は 死亡リスクが3倍になる、という注目すべき結論である。著者らはリズムコントロールの重要性を主張しており、JACCEditorialは、AFとTRの因果関係問題が重要であることを指摘している。