急性心不全へのGDMTをSTRONGに推奨
Safety, tolerability and efficacy of up-titration of guideline-directed medical therapies for acute heart failure (STRONG-HF): a multinational, open-label, randomised, trial
背景
急性心不全入院者の治療にはガイドラインがある(GDMT)が、実装は不十分である。
フランスHopital Saint-Louis LariboisiereのMebazaaら(STRONG-HF)は、14ヵ国87病院において、GDMTが十全に行われていない同成人患者1,078名を対象として、GDMT用量強化(高強度治療)プログラムの有効性・安全性を検証するRCTを行った(対照:通常治療)。一次エンドポイントは、180日以内の心不全再入院・全原因死亡である。
結論
群間差が明確となったため、モニタリング委員会勧告により試験は早期終結された。高強度治療の一次エンドポイント有効性を認めた(調整リスク差 8.1%:RR 0.66)。90日以内の有害事象は高強度治療群(41%)が通常治療群(29%)より多く発生したが、重篤有害事象・致死的有害事象に差はなかった。
評価
RASブロッカー・βブロッカー・MRAsを推奨用量まで同時・強力に増量する手法で、有効性を示すデータが多かったため行われた決定試験である。「ガイドライン遵守」を強く呼びかける結果となった。


