スマホを通じてAEDを心停止現場に送達する:SAMBA試験
Effect of Smartphone Dispatch of Volunteer Responders on Automated External Defibrillators and Out-of-Hospital Cardiac Arrests: The SAMBA Randomized Clinical Trial
背景
院外心停止(OHCA)患者の元に、スマートフォンを通じてボランティア救助者を派遣し心肺蘇生(CPR)を実施するというシステムが、複数の都市で実用化されている。
スウェーデンKarolinska InstitutetのBerglundらは、同国の緊急通報司令室でOHCAが疑われた場合に、登録ボランティアのスマートフォンに、1)近辺の公共AEDを回収した後CPRへ向かう、または2)直接患者の元に向かうよう、ランダムにいずれかの指示を割り付け、患者へのAED装着率を比較するランダム化比較試験を実施した(n=947)。
結論
AED装着率は、介入群で13.2%、対照群で9.5%であった。両群ともAEDの装着は、スマートフォンで派遣されたボランティア以外によって行われたものが過半を占めた。二次アウトカムに有意差はなかった。
評価
携帯を用いたボランティア派遣がCPR実施率を高めることを実証した(https://doi.org/10.1056/NEJMoa1406038)スウェーデンからの最新研究である。このRCTでは、AED装着率への効果は示せなかったが、これはベースラインAED装着率が高いことに加え、一部のボランティアが自発的にAEDを持って現場に向かっていたことも影響していると考えられ、同国の救命システムの成熟を示すものとも言えそうである。


