非凡な(PROMINENT)薬ペマフィブラートに平凡な結論
Triglyceride Lowering with Pemafibrate to Reduce Cardiovascular Risk
背景
選択的PPARαモジュレーターペマフィブラートは、トリグリセリド(TG)値を低下させるが、心血管イベントの発生を抑えられるのか。
アメリカBrigham and Women’s HospitalのDas Pradhanら(PROMINENT)は、2型糖尿病(T2D)、軽〜中等度の高TG血症(200〜499mg/dL)、HDL-C値40mg/dL以下の患者10,497名を対象として、これを検証するRCTを行った(対照:プラセボ、追跡期間中央値3.4年)。一次エンドポイントは、非致死的心筋梗塞・虚血性脳卒中・冠動脈血行再建術・心血管死亡の複合である。
結論
ペマフィブラートは、TG・VLDL-C・レムナントコレステロール・APOC3レベルを低下させたが、一次エンドポイント効果は認めなかった。
評価
TGの単独標的化によって心血管イベントリスクは下がらない、という結論である。NEJMEditorialは、 A Tepid End to a PROMINENT Drugとし、ApoB低減なしにTGだけを下げても心血管系に益はない(膵炎リスクは下がるが)、としている。