心停止後昏睡での体温管理療法は36時間でよい:BOX試験
Duration of Device-Based Fever Prevention after Cardiac Arrest
背景
心停止後昏睡患者では、少なくとも24時間の体温管理療法を行うことが推奨されているが、どれくらいの時間まで行うべきかについてはコンセンサスがない。
デンマークCopenhagen University HospitalのHassagerらは、ランダム化比較試験BOXにおいて、心原性と推定される院外心停止後に蘇生した昏睡患者に対して24時間36℃で、その後さらにランダムに割り付けられた12時間または48時間までの体温管理(37℃)を行い、神経学的不良アウトカム率を比較した(n=789)。
結論
ランダム化後90日目までのCerebral Performance Categoryスコア3-5のイベント発生率は、36時間群で32.3%、72時間群では33.6%であった(ハザード比 0.99)。死亡率は各群29.5%、30.3%であり、3ヵ月時点でのMontreal Cognitive Assessmentスコア(中央値)は、それぞれ26、27であった。有害事象の発生率にも差はなかった。
評価
至適な血圧目標、酸素化目標について比較を行ったBOX試験のsubordinate studyである。目標体温管理の時間を72時間まで延長しても、アウトカムの改善はみられなかった。