カナグリフロジンの心・腎機能への有益性を確認:CANVAS・CREDENCE二次分析
Cardiovascular Effects of Canagliflozin in Relation to Renal Function and Albuminuria
背景
CANVAS・CREDENCE両試験は、SGLT-2阻害薬カナグリフロジンの心血管・腎イベント低減効果を示した。
同試験のアメリカMahaffeyら(Stanford University)は、両試験のプール化個別患者レベルデータに基づき、ベースラインeGFRおよびUACRのカナグリフロジン効果への影響を評価した。
結論
eGFR低下かつ/またはUACR上昇に伴い、CV死亡・心不全入院発生率が増した。カナグリフロジンはプラセボと比較してCV死亡・心不全入院イベントを有意に減少させ(HR 0.70)、この効果はeGFR・UACRの全カテゴリーで一貫していた。
評価
すでに多数の報告のある同薬の心・腎保護効果を大規模データで再確認した。GLP-1RAとの比較、および特にESKD患者への有益性の検討が次の課題となる。