本当はこわいジャック・オー・ランタン:カボチャをくりぬく際のナイフ事故
Pumpkin carving knife injuries: National incidence and trends of hand injury
背景
ジャック・オー・ランタン(Jack-o'-Lantern)はアイルランド・スコットランドに起源を持つ鬼火伝承であり、これを模したカボチャのランタンはハロウィン・シーズンの風物詩である。
アメリカMedical University of South CarolinaのJohnsonらは、2012〜2021年に発生したカボチャ(パンプキン)関連の傷害について、National Electronic Injury Surveillance Systemへ照会し、カボチャに関連するナイフ外傷による救急受診状況を定量化した。
結論
2012〜2021年にかけて20,579件のカボチャ関連ナイフ外傷が発生したと推定された。手の外傷が87.6%を占め、特に親指(33.5%)、人差し指(25.0%)が多かった。男女に数の差はなく、年齢では10歳から19歳の子供が最大の31.5%、ついで10歳以下の子供が19.5%を占めた。10〜19歳の少女の外傷は全体の10.0%に上った。曜日別では土曜日の受診が16.5%、日曜日の受診が23.3%であり、月別では10月が83.5%、11月が11.2%であり、全体の45.6%が10月最終週であり、10月30日が発生のピークであった。
評価
アメリカ消費者製品安全委員会によれば、ハロウィン関連外傷の半数を占める想像以上に一般的な事故であるようで、カボチャを安全にくり抜く方法を伝えるWeb記事・YouTubeビデオが数多く存在している(https://www.cpsc.gov/s3fs-public/NSN-01-102023_HalloweenInfographic.pdf)。これらが伝える主要なメッセージは、明るいところで行う、乾いたカボチャを使う、専用の道具を使う、大人に任せる、である。ハロウィンは日本でも季節のイベントとして定着しつつあり、啓蒙が必要かもしれない。


