高リスクHER2陽性乳がん術前療法へのアテゾリズマブ追加は無益:IMpassion050試験
Atezolizumab With Neoadjuvant Anti-Human Epidermal Growth Factor Receptor 2 Therapy and Chemotherapy in Human Epidermal Growth Factor Receptor 2-Positive Early Breast Cancer: Primary Results of the Randomized Phase III IMpassion050 Trial
背景
HER2陽性早期乳がんの予後はHER2標的治療により大きく改善したが、一部の患者は術前の抗HER2療法後にもかかわらず、再発リスクを有する。
スイスCantonal HospitalのHuoberらによるIMpassion050試験は、HER2陽性の高リスク早期乳がん患者に対する術前補助療法(ドキソルビシン・シクロホスファミド、パクリタキセル、ペルツズマブ トラスツズマブ)に、アテゾリズマブまたはプラセボを追加する第3相多国籍ランダム化比較試験であった(n=454)。
結論
ITT集団における病理学的完全奏効率(pCR)は、プラセボ群で62.7%、アテゾリズマブ群では62.4%であった。PD-L1陽性の患者におけるpCR率は、それぞれ72.5%、64.2%であった。グレード3-4で重篤な有害事象はアテゾリズマブ群で多く発生した。グレード5の有害事象5件は、すべてアテゾリズマブ群で発生した。
評価
(PD-L1発現に関わらず)アテゾリズマブ追加によるpCR率の差はなく、有害事象はアテゾリズマブ群で増加した。この集団における術前治療としては、引き続き化学療法+HER2標的療法が標準とみなされる。


