アロプリノールの心血管イベント低減効果を否定:ALL-HEART
Allopurinol versus usual care in UK patients with ischaemic heart disease (ALL-HEART): a multicentre, prospective, randomised, open-label, blinded-endpoint trial
背景
アロプリノールの心血管有益効果については相反結果が多く、決定的RCTが必要である。
イギリスUniversity of DundeeのMackenzieら(ALL-HEART)は、痛風既往のない60歳以上の虚血性心疾患患者を対象として、標準治療へのアロプリノール追加の効果を検証するRCTを行った(n=5,721、対照:通常ケア 4.8年)。一次アウトカムは,非致死性心筋梗塞・非致死性脳卒中・心血管死の複合である。
結論
アロプリノールの一次アウトカム効果を認めなかった(HR 1.02)。
評価
安価な薬、ということで主にUKで追求されてきた心血管有益性仮説だが(https://www.sciencedirect.com/science/article/pii/S0140673610603911)、最大の本格検証でハードアウトカムには無益と結論した。著者らは、アロプリノールは虚血性心疾患患者の心血管イベント二次予防目的に推奨されるべきではない、と結論している。


