テルミサルタンはPAD患者の歩行能を改善するか：TELEX

Effect of Telmisartan on Walking Performance in Patients With Lower Extremity Peripheral Artery Disease: The TELEX Randomized Clinical Trial

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背景

下肢末梢動脈疾患（PAD）患者の歩行能を改善する有力な薬はない。
アメリカStanford UniversityのTianら（TELEX）は、同患者114名を対象に、テルミサルタンの効果・安全性を検証するRCTを行った（対照：プラセボ）。一次アウトカムは、6分歩行距離（6MWD）の6ヵ月変化である。

結論

テルミサルタンの一次アウトカム効果を認めなかった。最も頻度の多い重篤有害事象はPAD入院で、テルミサルタン群の5.1%、プラセボ群の3.6%で発生した。

評価

同薬が降圧目的で多くのPAD患者に使用されていること、基礎レベルで末梢循環改善能が証明されている、ということをベースに行われた検証だが、6MWDには効果がなかった。現在の最有力方策は管理下歩行運動療法である。