センチネルリンパ節微小転移メラノーマ、転移サイズがリスクを分ける
Clinical Outcomes and Risk Stratification of Early-Stage Melanoma Micrometastases From an International Multicenter Study: Implications for the Management of American Joint Committee on Cancer IIIA Disease
背景
リンパ節への転移を有するIII期の悪性黒色腫に対する、術後補助薬物療法の適応が議論されている。
イギリスNorfolk and Norwich University Hospital NHS TrustのMoncrieffらは、北米・ヨーロッパ・オーストラリアのがんセンター9施設からなる国際コンソーシアムで、2005〜2020年にセンチネルリンパ節(SN)生検を受けたpT1b/pT2a皮膚悪性黒色腫患者において、腫瘍およびSN転移の状態と生存アウトカムとの関連を調査した(n=3,607)。
結論
リンパ節転移の個数について、N1aとN2aのサブグループ間に生存率の差は認められなかった。一方、SN腫瘍病巣の最大サイズは生存率を層別化可能であり、疾患特異的5年生存率はSN腫瘍病巣が0.3 mm以上の患者で80.3%、0.3 mm未満の患者では94.1%であった(ハザード比 1.26)。無病生存率や無遠隔転移生存率についても同様の傾向が認められた。0.3 mm未満のIIIA期患者は、IB期患者と生存率に差がなかった。
評価
SN微小転移を有するIIIA期患者の生存率が腫瘍の個数ではなく、サイズによって左右されることを明らかにした。0.3 mm未満の患者では、SN陰性の場合と同様の管理が可能と考えられる。


