虚血性左室機能不全ハードエンドポイントでPCIはGDMTに優れず
Percutaneous Revascularization for Ischemic Left Ventricular Dysfunction
背景
重度虚血性左室機能不全患者に対するPCIがGDMT(ガイドドライン準拠至適薬物療法)に優るかどうかは基本的な問題である。
イギリスSt. Thomas’ HospitalのPereraら(REVIVED-BCIS2)は、LVEF35%以下患者を対象として、これを検証するRCTを行った(n=700)。一次アウトカムは、全原因死亡または心不全による入院である。
結論
中央値41ヵ月のフォローアップで、PCIとGDMTとの間に一次アウトカム差を認めなかった。6ヵ月・12ヵ月後のQOLスコアはPCIが優れたが、24ヵ月ではその差は低減した。
評価
CABGに関しSTICHが出したもの(https://www.nejm.org/doi/full/10.1056/NEJMoa1100356)と類似する結論である。 STICHはコスト効果等で長期ではCABGが優るともしているが(https://www.ahajournals.org/doi/full/10.1161/CIRCULATIONAHA.121.056276)、結論的ではない。NEJMEditorialは部分集団分析と長期フォローの重要性を提起しつつも、現代のGDMTの有力性を強調している。