運動をする大腸がん患者は再発が少ない
Physical Activity in Stage III Colon Cancer: CALGB/SWOG 80702 (Alliance)
背景
身体活動はがんの再発予防にも効果が期待されている。
アメリカPennington Biomedical Research CenterのBrownらは、III期大腸がんの術後補助FOLFOX療法の期間(3ヵ月または6ヵ月)、およびそれへのセレコキシブ追加の有無を比較した2×2第3相ランダム化比較試験CALGB/SWOG 80702において、化学療法開始から3ヵ月、終了から6ヵ月時点での余暇運動量を測定し、運動が無病生存率(DFS)に与える影響を評価する前向コホート研究を実施した(n=1,696)。
結論
フォローアップ期間5.9年(中央値)で、457名が再発または死亡に至った。余暇運動量ごとの3年DFSは、3 MET-h/週未満で76.5%、18.0 MET以上では87.1%であった(リスク差10.6%)。低強度・中強度の運動時間ごとの3年DFSは、週0時間で65.7%、週1.5時間以上では87.1%、高強度の運動時間については週0時間で76.0%、週1.0時間以上で86.0%であった。速歩brisk walkingの時間と3年DFSの関連は、週1.0時間未満で81.7%、週3.0時間以上で88.4%、筋力向上活動は週0時間で81.8%、0.5時間以上では88.8%であった。
評価
ランダム化比較試験に登録された患者での調査から、幅広い身体活動が大腸がん再発の減少と関連することを明らかにした。CALGB/SWOG 80405試験も同様の検証を行っており(https://doi.org/10.1200/JCO.19.01019)、がんサバイバーへの強力なメッセージとなる。


