IV期メラノーマでの補助ニボルマブ+イピリムマブ、生存期間を延長:第2相IMMUNED試験
Adjuvant nivolumab plus ipilimumab or nivolumab alone versus placebo in patients with resected stage IV melanoma with no evidence of disease (IMMUNED): final results of a randomised, double-blind, phase 2 trial
背景
IMMUNED試験は、手術または放射線治療後に疾患の証拠がみられないIV期悪性黒色腫患者(n=167)を、ニボルマブ+イピリムマブ、ニボルマブ+プラセボ、プラセボ+プラセボの3群に割り付ける第2相ランダム化比較試験であり、さきにニボルマブ単独および2剤併用群での無再発生存期間の延長を報告している。
ドイツUniversity Hospital EssenのLivingstoneらは、同試験における全生存期間データを含む最終解析結果を報告した。
結論
フォローアップ期間49.2ヵ月(中央値)で、4年無再発生存率は2剤併用群で64.2%(再発ハザード比 0.25)、ニボルマブ群で31.4%(0.60)、プラセボ群では15.0%であった。全生存期間はすべてのグループで中央値未達であったが、プラセボ群に対する全生存ハザード比は2剤併用群で0.41(有意)、ニボルマブ群では0.75であった。4年生存率は2剤併用群83.8%、ニボルマブ群72.6%、プラセボ群63.1%であった。また、プラセボ群からニボルマブ治療へクロスオーバーした患者の無増悪生存期間は中央値未達であった。グレード3・4の治療関連有害事象は、2剤併用群の71%、ニボルマブ群の29%で発生した。治療関連死亡はなかった。
評価
プラセボ群で再発後に抗PD-1治療を用いたケースが多く、単純なOSの比較は難しくなっているが、ニボルマブ+イピリムマブ、ニボルマブ単独治療の双方でRFSを大きく改善、2剤併用ではOSも延長された。IIB/C期メラノーマでのCheckMate76K試験も肯定的結果を発表しており、アジュバント免疫療法が標準化していくと思われる。


