乳がんでの妊孕性温存療法は安全:スウェーデン
Relapse Rates and Disease-Specific Mortality Following Procedures for Fertility Preservation at Time of Breast Cancer Diagnosis
背景
妊娠可能年齢の乳がん患者では妊孕性の温存が考慮されるが、妊孕性温存治療、とくに卵巣刺激治療はがんの死亡・再発リスクに悪影響を与える恐れがある。
スウェーデンKarolinska InstitutetのMarklundらは、同国で乳がんのために妊孕性温存治療を受けた女性、および受けていない対照女性をマッチングし、乳がん特異的死亡率および再発のリスクを評価した(n=1,275)。
結論
妊孕性温存治療を受けなかった女性と比較した乳がん死亡リスクは、ホルモン刺激による妊孕性温存治療を受けた女性(調整ハザード比 0.59)、それ以外の妊孕性温存治療を受けた女性(0.51)のいずれにおいても上昇していなかった。また、再発についてのデータを有するサブコホートにおいて、ホルモン刺激治療(0.81)、それ以外の治療(0.75)による乳がん死亡・再発リスクの上昇はみられなかった。
評価
卵巣刺激の有無にかかわらず、妊孕性温存治療は、がんによる死亡や再発リスクを高めなかった。妊孕性温存を希望する若年乳がん患者に安心をもたらすデータである。


