FXa阻害薬関連脳内出血でのアンデキサネット アルファ、4F-PCCと差なし
Andexanet alfa versus four-factor prothrombin complex concentrate for the reversal of apixaban- or rivaroxaban-associated intracranial hemorrhages

カテゴリー
救急医療
ジャーナル名
The American Journal of Emergency Medicine
年月
May 2022
55
開始ページ
38

背景

アンデキサネット アルファ(AA)は、直接作用型第Xa因子(FXa)阻害薬に関連した出血に対する初の特異的中和剤であるが、FXa阻害薬に関連する脳内出血患者で4因子プロトロンビン複合体製剤(4F-PCC)と直接比較を行った研究は少ない。
Memorial Regional HospitalのPhamらは、アピキサバンまたはリバーロキサバンを内服しており、中和剤として、アンデキサネット アルファまたは4F-PCCの投与を受けた成人脳内出血患者の後向カルテレビューを行い、両者の有効性・安全性・コストを検討した。

結論

AAを受けた47例、4F-PCCを受けた62例が含まれた。ISTH基準に基づく止血レベル(一次アウトカム)や、その他の二次アウトカムに有意な差はなかった。止血レベル「excellent」はAA群の71.1%、4F-PCC群の70.7%で達成された。出血量の変化、血栓イベント、院内死亡に有意な差はなかった。中和治療のコストはAAで有意に高かった($23,602 vs. $6692)。

評価

この研究においては、コスト以外の点でAAと4F-PCCの差を認めなかった。ACCコンセンサス声明のように4F-PCCよりAAを優先する推奨もあるが、高品質なデータによって保証される必要がある。

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取り上げる主なジャーナル(救急医療)

The Journal of the American Medical Association(JAMA)、Lancet、Critical Care Medicine (Crit Care Med)、The New England Journal of Medicine (NEJM)