米2020年パンデミック下で禁煙意思が9年ぶりに低下した
Changes in Smoking Cessation-Related Behaviors Among US Adults During the COVID-19 Pandemic
背景
米国のCOVID-19パンデミック下で、禁煙行動に変化はあったか。
American Cancer SocietyのBandiらは、これを検討するため、2011〜2020年Behavioral Risk Factor Surveillance System(BRFSS)調査(n= 788,008)と2017〜2021年の1,004品目のニコチン代替療法(NRT)商品セールスデータに基づき、パンデミック前(2011〜2019)・禍中(2020)での禁煙意思と、禁煙成功の年間変化とNRT商品の売り上げ変化の関連を検討する横断研究を行った。
結論
年間禁煙意思率は2011年より初めて2019年65.2%から2020年63.2%と低下した。特に年齢45〜64歳・2つ以上の合併症保有者、黒人において禁煙意思低下が顕著だった。禁煙成功に関しては2019〜2020年に変化はなかった。また、COVID-19パンデミック下でのNRT関連商品は、予想売り上げと比べ実質売り上げが1〜13%低下した。
評価
2022年のBRFSS分析は、パンデミック下での喫煙率低下を報告している(https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/35044900/)。禁煙意思に関する報告は初めてで、ストレスが一因であるとの報告もある(https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/34100230/)。