術後頭頸部がんでは毎週シスプラチンが選択肢に:JCOG1008試験
Weekly Cisplatin Plus Radiation for Postoperative Head and Neck Cancer (JCOG1008): A Multicenter, Noninferiority, Phase II/III Randomized Controlled Trial
背景
頭頸部扁平上皮がんの術後治療は、3週毎のシスプラチンと放射線照射による化学放射線療法が標準であった。
日本Kobe University Hospital(神戸大学医学部附属病院)のKiyotaらは、高リスクの局所進行頭頸部扁平上皮がん患者の術後治療として、3週毎(100 mg/m2)または毎週(40 mg/m2)のシスプラチンによる化学放射線療法を行い、毎週シスプラチンの非劣性を検証する第2/3相多施設共同ランダム化試験JCOG1008を実施した(n=261)。
結論
第3相部の3回目の中間解析で、毎週シスプラチンの非劣性が示された(ハザード比0.69)。グレード3以上の好中球減少症と感染症の発生率は、毎週シスプラチン群で低かった。
評価
毎週シスプラチン群では有害事象が少なく、生存率も良好な傾向であった。この非劣性結果に基づき、新たに標準治療に加わることとなった。