腹部シートベルト痕患者、CT陰性なら管腔臓器損傷リスクは低い
Excluding Hollow Viscus Injury for Abdominal Seat Belt Sign Using Computed Tomography
背景
腹部のシートベルト痕を有する患者は腹部臓器損傷の可能性が高いため、入院による経過観察が必要と考えられてきた。
University of CaliforniaのDelaplainらは、レベルI外傷センター9施設で腹部シートベルト痕を有し、初期評価および外科的処置に先立ち、腹部CTを受けた成人外傷患者を対象とする前向コホート研究(n=754)を行い、CTスキャン陰性の場合に安全に管腔臓器損傷を除外しうるか検証した。
結論
管腔臓器損傷は9.2%で認められ、うちCTが陰性(8種類の所見のいずれもなし)であったにもかかわらず、管腔臓器損傷を有したのは1名(0.1%)のみであった。8種の所見はいずれも管腔臓器損傷と関連しており、このうち遊離液体の存在は、管腔臓器損傷と最も強く相関し、オッズ比は42.68であった。遊離液体貯留は、単独で管腔臓器損傷を予測するバイナリ分類基準となりうるものであった(AUC 0.87)。
評価
CT陰性のシートベルト痕患者では、管腔臓器損傷はゼロではないものの、極めて稀であった。CT陰性であれば、一律に入院の必要はないと考えられる。


