心筋ミオシン活性化薬omecamtiv mecarbilの効果はAF合併で減弱する:GALACTIC-HF
Influence of atrial fibrillation on efficacy and safety of omecamtiv mecarbil in heart failure: the GALACTIC-HF trial
背景
GALACTIC-HFは、HFrEに対する選択的心筋ミオシン活性化薬omecamtiv mecarbilの有効性を示すランドマーク試験であった。
同試験のSolomonら(Harvard Medical School)は、心房細動(AF)患者に対するその効果・安全性を検証する事前設定追加解析を行った(n=2,245:27%)。一次アウトカムは、最初の心不全イベントまでの時間で、さらにジゴキシン併用の有無での効果修飾も検討した。
結論
Omecamtiv mecarbilの治療効果は、ベースラインAFに依存し(相互作用のp=0.012)、ベースラインでAFのない患者ほど効果が大きかった。ベースラインAFによる治療効果低下は、ジゴキシン併用でより顕著であった(相互作用のp=0.007)。
評価
ジゴキシン使用患者でもAFでない場合には、効果低減はなかった、という。著者らはジゴキシンの使用目的等いくつかのメカニズムを推測しているが十分に説得的でなく、AF患者・ジゴキシン使用患者では、無益というのは同薬の有用性を強く限定する結果である。