糖尿病黄斑浮腫へのアフリベルセプト治療は、ベバシズマブからのステップアップで
Aflibercept Monotherapy or Bevacizumab First for Diabetic Macular Edema
背景
糖尿病黄斑浮腫(DME)のアフリベルセプト治療では、ベバシズマブからのステップアップ(スイッチ)療法が可能か。
Jaeb Center for Health ResearchのGlassmanら(DRCR Retina Network)は、視力文字スコア(visual-acuity letter score) 24〜69字(日本での視力約0.06〜0.4)の、中心窩を含むDME患者270名(312眼)を対象として、これを検証するRCTを行った。患者をアフリベルセプト単剤治療群とベバシズマブ硝子体注射から、12週目でアフリベルセプトに切り替えるスイッチ治療群に割り付けた。一次アウトカムは2年治療期間での視力変化である。視力・中心領域網膜厚・安全性の評価も行った。
結論
一次アウトカムに有意差はなく、視力・中心領域網膜厚変化も両群同様だった。重大有害・有害イベント入院は、アフリベルセプト単剤治療群の方が多かった。
評価
アフリベルセプトは他のVEGF阻害薬に比し、視力改善がより有効と報告されているが、コスト便益を上げるために提唱されているセカンドライン戦略である。一定の支持エビデンスをもたらし、患者と医師の相談に任されることになった。


