高齢MCL患者の初回治療にイブルチニブ併用:SHINE試験
Ibrutinib plus Bendamustine and Rituximab in Untreated Mantle-Cell Lymphoma
背景
イブルチニブは初めて承認されたBTK阻害薬であり、再発・難治性の慢性リンパ性白血病やマントル細胞リンパ腫(MCL)に有効性を示している。
University of Texas M.D. Anderson Cancer CenterのWangらは、65歳以上の未治療MCL患者を、ベンダムスチン+リツキシマブに加えて、イブルチニブまたはプラセボの投与に割り付けるランダム化比較試験SHINEを実施した(n=523)。
結論
フォローアップ期間中央値84.7ヵ月で、無増悪生存期間はイブルチニブ群80.6ヵ月、プラセボ群52.9ヵ月であった(ハザード比0.75)。完全奏効率はそれぞれ65.5%、57.6%であった(p=0.06)。全生存期間は両群同等であった。治療期間中のグレード3・4の有害事象はイブルチニブ群の81.5%、プラセボ群の77.3%で発生した。
評価
標準治療へのイブルチニブ追加によりPFSが有意に延長された。適応追加が承認されれば、高強度の治療に適さない高齢患者に新たな治療選択肢をもたらす。


