内因性減量物質Lac-Pheを発見
An exercise-inducible metabolite that suppresses feeding and obesity

カテゴリー
生活習慣病
ジャーナル名
Nature
年月
June 2022
606
開始ページ
785

背景

身体活動は肥満予防に有効だが、細胞・分子レベル機序は明らかでない。
Stanford UniversityのLongらは、トレッドミルで疲労レベルまで走行をさせたマウス血漿のメタボローム解析を行った。

結論

運動関連血中代謝産物 N-lactoyl-phenylalanine(Lac-Phe)を特定した。運動直後マウスのLac-Phe値は2μMのピークを経て1時間でベースライン値に戻った。Lac-Phe注射マウスはコントロールと比べ、12時間で50%の食餌摂取量低下がみられた。10日間投与では、エネルギー消費量・水分摂取量・動作レベルが変わることなく食餌摂取量が減り、体脂肪量低下・耐糖能改善・体重減を認めた。経口投与ではこのような変化は認められなかった。また、運動後のボランティア36名においても同様の Lac-Phe値上昇がみられた。Lac-Phe値は短距離走で最も上昇した。

評価

経口では無効とされているものの、「運動代替減量ピル?」の可能性の発見として広くメディアに取り上げられている。臨床架橋はもとより、脳内作用機序の解明にわたる広汎な研究分野を開く高インパクト結果である。

関連するメディカルオンライン文献

大規模臨床試験、新規の薬・機器・手法・因子・メカニズムの発見に関する文献を主に取り上げ、原文の要約と専属医師のコメントを掲載。

(制作協力:Silex 知の文献サービス

取り上げる主なジャーナル(生活習慣病)

Journal of the American Medical Association (JAMA)、The New England Journal of Medicine (NEJM)、Lancet、Diabetologia、Diabetes Care (Diabetes Care)