ST上昇のない蘇生後心停止患者への即時CAGは無益か:EMERGE試験
Emergency vs Delayed Coronary Angiogram in Survivors of Out-of-Hospital Cardiac Arrest: Results of the Randomized, Multicentric EMERGE Trial
背景
心停止から蘇生した患者でST上昇が認められる場合にはCAGが推奨されるが、ST上昇のない患者でベネフィットはあるか。
フランスUniversite Paris CiteのHauw-Berlemontらは、同国22施設のST上昇を認めない院外心停止(OHCA)生存者を、即時または延期されたCAGへと割り付け、神経学的に良好な(CPCが2以下)生存率を比較するランダム化比較試験EMERGEを実施した(n=279)。
結論
ランダム化からCAG実施までの時間は、即時CAG群で0.6時間、延期CAG群で55.1時間であった。神経学的良好な180日生存率は即時CAG群34.1%、延期CAG群30.7%であり、有意な差はなかった(ハザード比0.87)。180日全生存率(36.2% vs. 33.3%)およびその他の二次アウトカムについても有意差はなかった。
評価
直ちにCAGを行ってもアウトカムの改善はもたらされなかった。検出力不足の可能性もあるが、同様の試験としてCOACT試験、TOMAHAWK試験の結果もネガティブであり、ルーチン的な実施は推奨されないだろう。


