急性心筋梗塞の管理を先進国間比較:IHSRC調査
Variation in revascularisation use and outcomes of patients in hospital with acute myocardial infarction across six high income countries: cross sectional cohort study

カテゴリー
救急医療
ジャーナル名
BMJ
年月
May 2022
377
開始ページ
e069164

背景

急性心筋梗塞(AMI)の診断と治療には確立されたコンセンサスがあるが、先進各国の医療システムの中でどの程度実現されているのか。
University of Texas Medical BranchのCramらは、アメリカ・カナダ・イギリス・オランダ・イスラエル・台湾で、2011年から2017年にMIで入院した66歳以上の患者レベル行政データ(最大のアメリカで1,064,099名)を用いた後向横断コホート研究において、治療およびアウトカムを比較検討した。

結論

すべてのアウトカムについて大きな国家間差が認められた。一例として2017年のSTEMI患者のうち、PCIを受けたのはイングランドで36.9%、カナダで78.6%であった。STEMIに対するPCI実施率はすべての国で上昇傾向にあり、イスラエル・台湾ではともに40%台から70%前後に上昇した。2017年におけるSTEMI患者の1年死亡率は、オランダで最も低く18.9%、アメリカでは27.8%、台湾では32.3%であった。平均入院日数はオランダとアメリカで短く(5日、5.1日)、台湾で長かった(8.5日)。30日以内の再入院率は、台湾・アメリカで低く(11.7%、12.2%)、イングランドで高かった(23.1%)。

評価

信頼性の高いデータに基づき医療先進国同士の比較を行った。STEMI患者の管理とアウトカムは国ごとに大きく異なっており、すべての国に改善の余地が存在することが示唆された。

関連するメディカルオンライン文献

大規模臨床試験、新規の薬・機器・手法・因子・メカニズムの発見に関する文献を主に取り上げ、原文の要約と専属医師のコメントを掲載。

(制作協力:Silex 知の文献サービス

取り上げる主なジャーナル(救急医療)

The Journal of the American Medical Association(JAMA)、Lancet、Critical Care Medicine (Crit Care Med)、The New England Journal of Medicine (NEJM)