肋骨骨折に対するエコー精度は高い:系統的レビュー・メタ解析
Test Characteristics of Chest Ultrasonography for Rib Fractures Following Blunt Chest Trauma: A Systematic Review and Meta-analysis
背景
外傷性肋骨骨折の診断における胸部超音波検査は正確であると考えられるが、参照基準であるCT検査と比較した研究は少ない。
カナダUniversity of OttawaのGilbertsonらは、肋骨骨折の診断において、胸部超音波検査とCT検査の検査特性を比較したエビデンスを特定・評価するシステマティックレビューとメタアナリシスを実施した。
結論
7件の研究が同定され、うち6件ではメタアナリシスのためのデータが利用可能であった(n=663)。3件は救急外来での超音波検査、3件は放射線科での超音波検査であった。肋骨骨折の診断における胸部超音波検査の感度はCTに対して89.3%、特異度は98.4%であった。陽性尤度比は55.7、陰性尤度比は0.11であった。救急と放射線科で、検査特性の差は認められなかった。含まれた研究は、(特に患者選択について)バイアスリスクが高かった。
評価
胸部エコーは肋骨骨折に対して高い感度・特異度を誇った。救急での初期検査として有用であろう。