ICD患者の症候性VTをアブレーションでサバイブ:SURVIVE-VT
Substrate Ablation vs Antiarrhythmic Drug Therapy for Symptomatic Ventricular Tachycardia

カテゴリー
循環器
ジャーナル名
Journal of the American College of Cardiology
年月
April 2022
79
開始ページ
1441

背景

植え込み型除細動器(ICD)装着虚血性心筋症患者に対するICDショック軽減で、カテーテルアブレーションと抗不整脈薬(AAD)のどちらが有効か。
スペインHospital General Universitario Gregorio MaranonのArenalら(SURVIVE-VT)は、144名の患者を対象として、これを検証するRCTを行った。患者をカテーテルアブレーション群とAAD(アミオダロン+ベータ遮断薬・アミオダロン単独・ソタロール±ベータ遮断薬)に割り付けた。一次アウトカムは、心血管死、適切なICDショック、心不全悪化による予定外入院、重篤な治療関連合併症の複合である。

結論

アブレーション群の24ヵ月後一次アウトカム優位を認めた(28.2% vs.46.6%;HR:0.52)。この差は、重篤な治療関連合併症の有意な減少によっていた。心不全による入院もアブレーション群で少なかった(HR:0.56)。心疾患因死亡率に差はなかった。

評価

2017AHA/ACCガイドラインはAAD不応例にアブレーションを行う、という保存的な方向性を示唆していた(https://www.jacc.org/doi/abs/10.1016/j.jacc.2017.10.054)。ガイドライン改定にもつながりうる重要な結果である。

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(制作協力:Silex 知の文献サービス

取り上げる主なジャーナル(循環器)

Journal of the American College of Cardiology(JACC)、Lancet、The New England Journal of Medicine(NEJM)、American Heart Journal (AHJ)、Circulation、The Journal of the American Medical Association(JAMA)