ICD患者の症候性VTをアブレーションでサバイブ:SURVIVE-VT
Substrate Ablation vs Antiarrhythmic Drug Therapy for Symptomatic Ventricular Tachycardia
背景
植え込み型除細動器(ICD)装着虚血性心筋症患者に対するICDショック軽減で、カテーテルアブレーションと抗不整脈薬(AAD)のどちらが有効か。
スペインHospital General Universitario Gregorio MaranonのArenalら(SURVIVE-VT)は、144名の患者を対象として、これを検証するRCTを行った。患者をカテーテルアブレーション群とAAD(アミオダロン+ベータ遮断薬・アミオダロン単独・ソタロール±ベータ遮断薬)に割り付けた。一次アウトカムは、心血管死、適切なICDショック、心不全悪化による予定外入院、重篤な治療関連合併症の複合である。
結論
アブレーション群の24ヵ月後一次アウトカム優位を認めた(28.2% vs.46.6%;HR:0.52)。この差は、重篤な治療関連合併症の有意な減少によっていた。心不全による入院もアブレーション群で少なかった(HR:0.56)。心疾患因死亡率に差はなかった。
評価
2017AHA/ACCガイドラインはAAD不応例にアブレーションを行う、という保存的な方向性を示唆していた(https://www.jacc.org/doi/abs/10.1016/j.jacc.2017.10.054)。ガイドライン改定にもつながりうる重要な結果である。