CFRは一般的心リスク指標:系統レビューとメタ解析
Coronary flow reserve and cardiovascular outcomes: a systematic review and meta-analysis
背景
冠血流予備能(CFR)は、一般的な心血管リスク指標となる可能性がある。英Imperial College LondonのPetracoらは、2000年1月1日〜2020年8月1日の79研究(n=59,740)の系統レビュー・メタ解析により、CFRとMACE・全原因死亡との関連を検討した。
結論
CFR異常の全原因死亡(HR:3.78)・MACE(HR 3.42)リスクの関連を認めた。CFRの0.1単位減少毎に死亡(1.16)・MACE(1.08)リスクが増加した。この関連は孤発性冠微小血管機能障害(CMD)患者において特に強かったが(5.44・3.56)、急性冠症候群(3.76)・心不全(6.38)・心移植(3.32)・DM(7.47)患者でも認められた。
評価
一般化してきている印象を確認するメタ解析であり、EHJ Editorialは、「CFRは、冠病態生理指標としては意味が未だ判然としないが、臨床的アウトカムマーカーとしては信頼できるようだ」と評価している。著者らは、より多くの患者で測定されるべきだ、としている。